こんばんは
管理人の彰篠宮です。
今回は、”ぼったくり男爵”ことIOCのトーマス・バッハ会長、そして”はったり男爵”ことジョン・コーツ副会長に続き、第三の男、”開き直り男爵”ことIOC最古参のディック・パウンド委員が燃料を投下してくれました!という事についてあれこれ書きたいと思います。
ディック・パウンド氏とは?
ディック・パウンド氏と表記されていますが、リチャード・ウィリアム・ダンカン・パウンド(Richard William Duncan Pound)というのが正しい名前の様です。カナダの元競泳選手で弁護士だということで、文武両道です。ちなみに、先日記事を書いたジョン・コーツ副会長も元ボート選手で弁護士です。
1978年からIOC(国際オリンピック委員会)委員で、現在は五輪・パラ五輪の放送を統括するオリンピック放送機構の会長を務めています。このオリンピック放送機構は、夏季・冬季の各大会とIOC総会ごとに設けられる国際放送センター(IBC)を構築し、テレビ・ラジオによるオリンピック放送の国際信号を制作し、オリンピック中継を行う権利を持つ各国の放送事業者に向けて配信する機関です。
氏は五輪・パラリンピックの放送に関わる利権を牛耳る機関の親玉なんですよ。
そのパウンド氏が5月下旬から立て続けに五輪・パラリンピック東京大会に関して立て続けに気になる発言をしています。
日を追うごとに発言がエスカレート
「現時点で知っている全てのことを踏まえれば、大会は開催される」
5月19-21日にかけて3日間行われたIOCと大会組織委員会とのリモート会議の期間中、パウンド氏はAFPの取材に対し以下の様に答えています。
「現時点で知っている全てのことを踏まえれば、大会は開催される」
「私はチケットを持っている」
「開催国(日本)が開催したくないなら、開催されない」
「状況が確かに危険な場合、大会を中止する権利は最終的にIOCが保持している」
チケットを持っているから高級ホテルに泊まりに行くぉ!お前らの税金で宿泊させてくれるんだろ!という感じでしょうか…。
IOC最古参のパウンド氏、東京五輪は「開催される」(5月21日AFPBB News)
「中止の選択肢は事実上、すでに排除されている」
パウンド氏はCNNのインタビューに次の様に答えたと、5月26日同社が報じています。
「中止の選択肢は事実上、すでに排除されている。」
「(新型コロナウイルス感染対策の安全を確保について)何かを保証できる者はだれもいない」
「大会の企画、運営関係者はだれ一人として中止を検討していない」
「安全安心、安全安心…」、と国内の五輪関係者は壊れた音声再生マシンの様に繰り返しているのに、「何かを保証できる者はだれもいない」とこれまた無責任な言い分だと思います。
東京五輪「中止の選択肢は事実上排除」 IOCのパウンド委員(5月26日CNNその1/2)
東京五輪「中止の選択肢は事実上排除」 IOCのパウンド委員(5月26日CNNその2/2)
【東京五輪】IOC〝第三の男爵〟が開催強行へ開き直り発言「誰も何も保証できない」(5月25日東スポWeb)
「菅首相が中止を求めても、大会は開催される」
パウンド氏はまた、5月23日「週刊文春」の単独インタビューに次の様に答えたと、5月26日文藝春秋社が報じています。
質問:日本の首相が中止を決めた場合はどうするか?
「仮に菅首相が『中止』を求めたとしても、それはあくまで個人的な意見に過ぎない。大会は開催される」
質問:日本の世論調査では今夏の開催に8割が否定的だが?
「昨年3月、延期は一度と日本が述べたのだから、延期の選択肢はテーブル上に存在しない。日本国民の多くが開催に否定的な意見であるのは、残念なこと。ゲームを開催しても追加のリスクはないという科学的な証拠があるのに、なぜ彼らはそれを無視して、科学的なことはどうでもいいと言うのか。ただ『嫌だ』と言っているだけではないのか。開催したらきっと成功を喜ぶことだろう」
質問:五輪開催、中止の基準はどこにあるのか?
「重要なのは五輪を開催する上で、許容できないリスクがあるかどうか。しかし科学的にすべてはコントロールできる。健康と安全について心配はしていない」
同記事には、この他にも観客について、アスリートの健康面について、日本でのワクチン接種の遅れについて、選手などへの優先接種についてといった質問があり、文春オンラインのこの記事は見どころ満載です。ご一読下さい。
IOC重鎮委員が独占告白「菅首相が中止を求めても、大会は開催される」(5月26日文春オンライン1/2)
IOC重鎮委員が独占告白「菅首相が中止を求めても、大会は開催される」(5月26日文春オンライン2/2)
「アルマゲドンに見舞われない限り、東京五輪は計画通りに開催される」
パウンド氏はさらに、5月25日イブニング・スタンダード電子版(英国)において次の様に語っています。
「アルマゲドンに見舞われない限り、東京五輪は計画通りに開催される」
「主催者は今、ギアをチェンジして、その運用の過程にいる。私たちが見ることも予測することもできないアルマゲドンを除けば、大会は成功する」
IOC最古参委員パウンド氏また爆弾発言 アルマゲドン以外は五輪やる 大会中止「基本的に選択肢としてない」(5月27日スポーツ報知)
「東京五輪開催すべき、批判の一部は『政治的なポーズ』」
パウンド氏は5月26日、ロイターのインタビューで次の様に語っています。
「批判の一部は政治的なポーズであることが明らかになるだろう」
「総選挙が今年10月か11月ということは、選挙での事後的な立場表明に向けバックスイングしているのかもしれない」
「緊急事態宣言の発令について困惑している」
「緊急と呼ばれているが、銀座のレストランやバーは全て営業を続けている」
「いかなる重大なリスクも生じさせずに大会は開催できるというのが科学に基づく結論だ」
「現時点で誰も予想していないような重大なことが起きない限り、開催を支持する」
たとえ批判の一部が政治的なポーズであっても、世論調査で6〜8割が東京五輪の開催を望んでいないのですから、必ずしもこの認識は当たっているとは言えません。
東京五輪開催すべき、批判の一部は「政治的なポーズ」=IOC委員(5月27日ロイター)
持論を展開するのは構わないとはいうものの…
よくもまぁ、アルマゲドンと言ったものですねぇ。
ご存知でない方に、チョト説明致しますが、アルマゲドンは最終戦争と言われ、Wikipediaには次のように記載されています。
ハルマゲドン(アルマゲドン、ハーマゲドン、アーマゲドンと表記される場合もある、希: Ἁρμαγεδών、英: Armageddon、日本語では最終戦争)とは、アブラハムの宗教における、世界の終末における最終的な決戦の地[1]。ヘブライ語で「メギドの丘」を意味すると考えられている。世界の終末的な善と悪の戦争や世界の破滅そのものを指す(戦争を終わらせる最後の戦争。一説では大艱難の頂点がハルマゲドンとも言われている)。
(Wikipedia:ハルマゲドン)
パウンド氏は余程の事ことがない限りと言うために、この表現を使ったのでしょうが、ただでさえ東京五輪に対する反感が強いなかで、この発言は不用意であると言わざるを得ません。このパウンド氏は、以前にも失言しており2021年2月5には、カナダのメディアに
「(日本と中国が地理的に近いことから)各国は感染が始まった事実上の震源地に選手を派遣することになる」
と語っており、どうやら発言に問題のある人物であることは間違いない様です。
先日来、トーマス・バッハ会長、ジョン・コーツ副会長、ディック・パウンド委員とIOC幹部の無神経な発言が続いており、本当に腹立たしい限りです。
如何でしたか?
今回は5月20日以降、立て続けに繰り返されるIOC委員ディック・パウンド氏の強硬な発言をについて「次々と現れる悪玉五輪貴族、今度は”開き直り男爵”が…という話」と題して記事を書きました。先日のジョン・コーツ副会長に対しては”はったり男爵”、そして今回のディック・パウンド委員に対しても”開き直り男爵”と命名してくれたのは東スポです。東スポの素晴らしい命名に感謝したいと思います。
こんな強欲な連中に蹂躙されて、血税を投じ五輪を開催しなければならない理由は無いと思います。早く聖火リレーも、五輪・パラリンピック東京大会も中止にして、税金の無駄な使い込みを早く止めて貰わねばなりません。
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