”コロナによる健康被害は自己責任だろ”と選手に同意を迫るIOCの高圧的な無責任体質が露呈した…という話

多事藪論
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こんばんは
管理人の彰篠宮です。

今回は、”ぼったくり男爵”ことIOCのトーマス・バッハ会長が、一方で「全幅の信頼持って東京へ」と言いつつ、他方で「コロナによる死亡も自己責任」と選手に同意を迫っていた事についてあれこれ書きたいと思います。

バッハ会長曰く「全幅の信頼持って東京へ」

5月27日、各国・地域の選手や関係者ら約2,000人とのオンラインで行われた「国際アスリートフォーラム」の質疑応答の際、IOCのバッハ会長は、五輪・パラリンピック東京大会の出場選手に対して

「東京は最も周到に準備している開催都市」
「(新型コロナウイルスの)パンデミックで残念ながら選手の体験が非常に違ったものになるだろうが、重要なのは選手を全面的に尊重し安全に競技が行われることだ。それが選手や日本国民が安心感を持つという信頼につながる。」
「全幅の信頼を持って東京に来てほしい。準備をしよう!」

と呼びかけました。

しかし、IOCバッハ会長のこの発言の3日前の5月24日、国連のアントニオ・グテーレス事務総長が、世界保健総会の開会式で新型コロナ禍を「戦時中」との見解を表明しているのです。

「我々はウイルスと戦争をしているんだ。戦時体制の論理と緊急性が必要だ」

さらに、グテーレス氏は

「多くの専門家によると、新型コロナウイルスはアジアで公式発表よりもはるかに多くの命を奪っている。感染拡大の第4波に直面している日本は東京五輪があと2か月足らずで開幕するが、ワクチン接種の遅さが批判を浴びている。2回接種した人が米国では40%、フランスでは15%であるのに対して、日本はわずか2%だ」

と述べています。「日本はリスキーな国だよ」と国連が発表しているのに、IOCバッハ会長は「東京は大丈夫」と言うのは、変な話です。
まぁ、これはこれで一旦置いておきます。

IOC会長、「全幅の信頼持って東京へ」と選手に呼び掛け(5月28日ロイター)
【東京五輪】賠償金なしでの開催中止に後押しか 国連事務総長がコロナ禍〝戦時見解〟(5月24日東スポWeb)

選手には「コロナで死亡でも自己責任な…」

前項の様に「最も周到に準備している開催都市である東京に全幅の信頼を持って来てほしい。」と言う一方で、5月28日、IOCが東京五輪の参加選手らに対し、

新型コロナウイルスや猛暑による「健康被害」のリスクは自己責任

とする同意書の提出を義務付けていることが判明しました。

同意書とは、五輪憲章や反ドーピングなどのルール順守を署名付きで誓約させる書類です。
今回の東京大会については、上記の一般的な内容に加え

  • 1.コロナやその他の感染症、猛暑により健康被害や死亡に至る可能性がある
  • 2.リスクを軽減する具体的な対策を取る

などに同意を求めています。

その内容について、IOCのハダッド最高執行責任者は改訂の事実を明かした上で、次の様に述べて自己責任を強調しています。

「どの政府も保健当局も感染症について保証はできない。我々全員が負うべきリスク」

しかしながら、直近の夏冬6大会で「健康被害・死亡」が記載された同意書はないそうです。

 

一方で、「東京に全幅の信頼」「安全・安心な大会」と言うのみで、実際に選手が直面するリスクについて十分に言及せず、他方で選手に自己責任で参加することを求めるのは何とも理不尽な話です。早い話が

東京には皆来てくれ!
コロナや酷暑の弾に当たるか否かは運次第!

当たらなければどうということはない。

ということで、無責任この上ないと思います。

 

また、今回の「国際アスリートフォーラム」での質疑応答で「もし選手が署名を拒否した場合はどうするのか?」と質問されIOCからは直接の回答はありませんでした。しかし、選手代表者からは

「選手は文書上での発言権も、同意書を押し戻す交渉力も、東京で実施されるコロナ対策も何も与えられていない」

と指摘したのです。

IOCの絶対的で高圧的な姿勢は、主催者のみならず、選手に対してもなんですねぇ。

IOC 五輪選手らに“コロナで死亡は自己責任”同意書義務付け、唐突ぶりに不満噴出(5月29日スポニチアネックス)
コロナで死亡も自己責任! 五輪参加同意書が世界で大波紋「これは生死同意書」(5月29日東スポWeb)

IOCの火消しが火消しになっていない

今回、その衝撃的な内容が判明した参加同意書ですが、世界的に不評が高かったのです。

その状況を受け、
5月29日、共同通信の取材に対し、自己責任のリスクとして新型コロナウイルス感染や猛暑による死亡の可能性も盛り込んだ理由についてIOCは以下の様に答えています。

「潜在的なリスクについて透明性を確保することが重要で、インフォームドコンセント(説明と同意)である。」
「参加同意書は過去の五輪や多くの主要大会でも求められる『標準的な慣例』で『法律の枠組み内にある』」
「一定のリスクにさらされる可能性を認識することなど、全ての主要原則はこれまでの大会と同様だ」

リスキーな現場に選手を送り込むことについて全く責任を負う積りもないくせに、「五輪を、なぜやるのかと言うとアスリートのためだ。アスリートたちが夢を果たせるように。」などと言うのは噴飯ものだと思います。

リスク同意書で透明性確保と主張 五輪参加「自己責任」でIOC(5月29日共同通信)

フランスのラジオ局RTLによるとスイス・ローザンヌ大学行政学教授でIOC要職にもあったジャンルプ・シャプレ氏は「参加者の安全が深刻に脅かされている場合」には開催都市からIOCに対して開催を返上できる規定があると指摘しています。

その具体例として1940年に開催が決まっていた五輪東京大会が日中戦争のため日本側から開催を返上された例を挙げています。

国連発表では新型コロナ禍は「戦時中」です。開催返上へ大きな助け舟が出されている今こそ、この高圧的で無責任なIOCに東京大会開催への「NO」を突きつけるチャンスと言えましょう。

 

如何でしたか?

今回は、IOCが選手にサインを迫った五輪東京大会への参加同意書に「新型コロナウイルスや猛暑による『健康被害』のリスクは自己責任」という条項が加わっていたことについて「”コロナによる健康被害は自己責任だろ”と選手に同意を迫るIOCの高圧的な無責任体質が露呈した…という話」と題してあれこれ書きました。

こんな強欲な連中に蹂躙されて、血税を投じ五輪を開催しなければならない理由は無いと思います。早く聖火リレーも、五輪・パラリンピック東京大会も中止にして、税金の無駄な使い込みを早く止めて貰わねばなりません。

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